導入事例

ダイコロは今日まで、多くの写真館様のベストパートナーとして数多くの「卒業アルバム」制作を手掛けてまいりました。
ダイコロのソリューション・商品をご活用いただいているお客様の事例紹介・導入事例をご紹介します。

フォトスタジオ虎屋カメラ

杉村昌俊 様

https://www.ps-toraya.com/

導入事例

パーソナルアルバムNeo

2018商写協スクールアルバムコンテスト
パーソナルアルバムの部/スクールアルバム大賞

フォトスタジオ虎屋カメラ様の歴史、商圏や営業品目、特長についてお聞かせください。

1938年、祖父が白黒プリントショップとして開業し、私が3代目になります。撮影は私の代からスタートしました。
商圏は、この店のある大阪市北区がメインであとは北側の近隣3区ですね。学校だけは少し離れた豊中市まで行っています。
営業品目は、あいかわらずプリントショップと学校関係、広告関係になります。スイミングスクールの出張撮影と関連のテニススクールやフィットネスジム、塾の撮影もあります。以前は、ホテルの料理撮影もしていました。料理長さんやデザイナーさんに相当鍛えられて成長させてもらいました。今までの経験がすべて学校という総合的な撮影に生かされていると思います。
特長としては、要領よくすることを知らないので時間をかけすぎて納期が遅いということですね(笑)
テーマとしては、この店のスタジオでオシャレにカッコよく写せるようにしていきたいですね。そういう写真になっていると自分では思っているんですけれども。
過去を踏襲しながらも時代性を追っています。
今の店を新しく建てるときには「光さえ入れば何とかするぜ!」ということで窓をバーンと大きくして、建築家さんにも「光がよく入るスタジオにしてください」とお願いしました。

卒業アルバムはいつから制作されているのですか。

この店では2005年からです。それ以前は、滋賀の谷本勇写真室さんでの修行中に卒業アルバムの撮影やレイアウトを学びました。すべてを自分でレイアウトすることを学びましたので、いまだに自分でレイアウトをするということからは抜けられません。

豊中市立島田小学校の卒業アルバム表紙

大賞受賞アルバムの豊中市立島田小学校はどのような経緯で制作されているのですか。

他の学校の先生からの紹介です。当時、卒業アルバムを担当されていた学校の先生が私の撮影している様子をすごく気に入ってくださって、島田小学校の先生に「今度、そっちにも撮影に行かせるわ」と電話をされたんです。そういうことで行かせてもらいました。入札もあったのですが、「内容を見る」という感じで選んでいただきました。

『パーソナルアルバムNeo』に変えられた理由や経緯をお聞かせください。

これまでの個人写真撮影で「何かおもしろいポートレートを撮っているカメラマン」ということを学校のほとんどの先生方がご存じでした。そんなときに、『Neo』が発表されたんです。「ここまでやるのは正直たいへんかな」と紹介は控えていたんですが、ダイコロさんに薦められてサンプルを自分の撮影したポートレートでデザインし直して先生に渡したところ「これはやりましょうよ!」と言っていただきました。
それ以前は、レイアウトをいじってなんとかよく魅せようとずっと考えていたのですが、いくら生き生きした写真を写してレイアウトを工夫したところで、先生方からは「いつもどおりですよね。卒業アルバムはどこでも一緒ですよね」という言葉が返ってきていたんです。
「それじゃぁ、大嫌いだった型どおりに写す個人写真をやめてやろう」と思ったんです。
他の方から見れば「そっちの方がしんどいんじゃないか」と思われるかもしれませんが、私としては「外でいろいろ撮ってどんどん変えていった方が写される方も見る方も楽しいだろう」というのがあって「やってみよう」と思ったんです。

従来のアルバムとページ数やページ内容について変わりましたか。

もちろん、ページ数は増えましたが内容は変えていないですね。
行事が変わるわけではないですし、新たな行事を撮影する予算もありませんので。あるとしたら、今までは『クラブ活動』だけだったところに『委員会活動』も入れたことです。その際、担当の先生に「一緒に大切な時間を過ごした各委員会の先生たちも入れてあげてほしい」ということを言われたので生徒たちと一緒に撮影しました。
増加ページ分は、ほとんど個人写真のボリュームが増えたということです。

ポートレート撮影で気をつかったことはありますか。

さっきの店の特長じゃないですけど『全員、カッコよく!絶対にカッコよく!』。
それで『驚きを持ってもらう』ということですね。
撮影後にカメラの液晶画面で見せてあげるんですが、そのときに「ウワッ!」ってなっています。照れ屋の男子だと「へぇ?ええやん」とか言うんですけど(笑)
驚いてもらえるものをつくるということですね。

生徒ひとりの撮影カット数、撮影場所や撮影時間についてお聞かせください。

撮影場所は、カメラマンの私主導で生徒10人くらいを同じ場所に連れて行って、その付近でその子の服装やポーズに合うように撮影します。生徒には選ばせません。なぜなら、その子をいちばんカッコよく撮ることができるのは私だと思っているからです。
目的は『カッコよく撮る』ということなので私がリードしていきたいですし、その方がいいものが撮れるんです。教室で撮られている子が「外の方がいい」って言ったりするんですけど、それはだいたい授業中に外に出てみたいからなんですよね(笑)
撮影時間は平均してひとり2分くらいです。1分の子もいれば3分かかる子もいます。40人のクラスだと合計80分ですので2時限分を頂きます。カット数は、ひとり5~6カットです。多い子で10カットくらいです。

10人くらいずつ連れて行くということは何回かに分けて行くということですか。

そうではなくて、撮られた子が次の子を呼びに行くんです。
10人チームで行くのはなぜかというと、キッザニア(職場体験テーマパーク)みたいに私がしている撮影という仕事を生徒たちにも体験してもらいたいからなんです。
スタートする前に教室で「いつも仕事で広告撮影をするときに、こんな機材でこういう写し方をしています。今日はみんなにも同じことをしてもらいます。これは、みんなが大人になってからも使える写し方ですよ」という説明と「チームみんなで楽しく写していく方がずっといいものができるよね。チームとしてつくっていくのが今回のみんなの役割だからね」ということを話してから撮影に行くんです。それで、みんなにストロボを持ってもらったり、声かけ係をしてもらったりするんです。写された子は次の子を呼びに行くし、ストロボ係の子は次は写される側になるんです。いろんな役割分担を持ったチームで移動していく感じですね。

撮影をする際に大切にされていることはありますか。

スナップでしたら、楽しい顔になって、かつ、全員が写ってほしいということです。
写真が嫌いな子でも、できるだけ隠れていてもいいから楽しい顔の瞬間は撮り逃さないようにしているつもりです。先生にあまり出てこない子のことを聞いたりして撮影後半でリカバリーできるように気をつけて何とかするようにしています。
『楽しい顔を狙う』ということを大切にしています。

レイアウトでこだわったところを教えてください。

見開きのなかでポイントになるカットをつくることです。
いろんな場所でそのための画づくりはしているつもりです。やっぱり、画にならない場所っていうのもあるので、いろんなところで頭を働かしているつもりです。場所ごとに画づくりをした写真を生かしたいですね。
いい写真に写っている子って他のいい写真にも写っているんです。でも、そういうのばかりを使うわけにはいかないじゃないですか。『全員を入れてあげる』というのがいちばんの目的なのでそれを達成するためにきれいな場所をバックに、できるだけみんなを撮影してあげてレイアウトをしています。

最後に今後の目標などがありましたらお聞かせください。

まずは、店内での撮影に力を入れていきたいと思っています。そして、そこで蓄積したものをまた新たに卒業アルバムにフィードバックしていけたらと。
撮影技術もレイアウトもまだまだだと思っているので、尊敬する諸先輩方の意見を聞きながら、どんどん進化していけたらいいなと考えています。あとは、やっぱり効率化をめざすことですかね(笑)